毎年3月に開催される、Architectural Digest Design Show(以下AD Show)のレポートです。 リンクも合わせてご覧ください。 ラグジュアリーな家具、照明、その他ホームデコレーション全般のインテリアショーです。 主催はConde Nast出版の、Architectural Digest。世界のもっとも美しい建築&インテリアデザインを紹介しています。私もデジタル版と共に購読していますが、情報の質が安定していてオススメです。 バイヤーはデザイン関係者をはじめ、富裕層のホームオーナーなどで、チケットを購入すれば誰でも入れます。 このショーの中では、The AD Loungeと呼ばれるラウンジスペースが毎年テーマを変えて設けられます。さらにアルコールやカフェメニューも提供しているため、ワインを片手に回遊できます。 見所は何と言ってもDining by Designのテーブルセッティング💖 DIFFA (Design Industries Foundation Fighting Aids)が主催しているポップアップです。 どのブースも演出に力を入れているため、世界のラグジュアリーインテリアトレンドに生で触れれる良い機会です。NYへ視察旅行を計画されている方には、一度は必ず見ておきたいショーです。 AD SHOW ってどんな展示会? ![]()
0 コメント
ヴィジュアル責任者として「あるある」状況を想定して、ひとことアドバイスしてみました。 🤦🏻♀️裏切られたマーチャンダイズ例
「最高に旬で軽くて機能的なナイロンバッグが欲しいな→アスリージャーのお店に行ってみよ→バックパックとかヨガバックとか、全部大きすぎるよー、他にラインナップ無いのー?」 🙋🏻足りない商材を見抜き、期中企画として補充しましょう 🤦🏼♀️インスタ栄えはするけれど...例 「フランス直輸入雑貨のポップアップだってー、絶対行くー!→素敵なディスプレイでワクワクするし、可愛い商品がいっぱい→買ってもどこに置いて何に使ったらいいか分からないから、インスタ用に写真だけとって帰ろ」 🙋🏼カタログで世界観を出すのは比較的簡単、具体的で提案力のあるスタイリングに落とし込みましょう 🤦🏽♂️やっぱネットで...例 「イケてるアウトドアギア見つけた!→ネットの方が安く買えるかも、ポイントたまるし」 🙋🏽♂️ネットに載せる商品と店頭だけで専売するもので、デザイン展開を変えてみましょう 🤦🏼♂️うわダサっ!例 「知り合いから合同展示会の案内が来た→ぜひ行こう!→.....やっちゃったね→関係者だと思われたく無いから通り過ぎるか、せっかくだし軽く挨拶だけして帰るか、究極の選択」 🙋🏼♂️見せ方次第で誤解を招いてしまう恐れがあります、今すぐ見直して正しい演出を心掛けましょう Visual directionを実行する中で「印象づける」という言葉を良く使います。 ある事を思い出そうとするとき、あなたの潜在意識が記憶の底から情報を引きずり出そうとします。 印象が強ければ強いほど、それは簡単に思い出されます。逆に弱かったり曖昧だったりするとなかなか思い出せません。 では強い印象とはどのように作られるのでしょうか。 Visual directionのポイントになぞらえて見ましょう。 1. まずは面白い、と思わせる 👀キャッチ 人は自分の興味や関心事には自然と心が引き寄せられて、忘れません。 例えばセミナーなんかに行って、自ら面白いと思えばその内容は鮮やかに残って、逆にその情報や手法にどんどんのめり込んで行きますよね。 2. よーく観察させる 🛒バリエーションの提案 では、のめり込む感覚を春物のシューズに例えましょう。ブーツの時期が過ぎ、春の新鮮な気分と共にシューズも衣替えしたくなるもの。インスタの広告やファッションニュースなんかで靴がどんどん出てくる。...で気がつくと何十分も靴ばかり見てるという経験ありませんか。これが観察している状態です。観察すればするほど情報が多くなり印象としてカタチ作られて行きます。 3. 他のものと関連づける 🌲演出 では何をベースに春のシューズ選びをしているのでしょう。 持ち前のスプリングジャケットですか。トレンドからですか。または他の誰かの素敵なスタイルからですか。 打ち出す時は、連想される他のものと結びつけるとそれだけで印象が強くなります。そのイメージがユニークであればあるほど興味をそそるので後を引く印象として残ります。 4. 繰り返し見せる 📷媒体 目に触れる機会をできるだけたくさん与えることです。情報を繰り替えす事で印象がさらに鮮明になります。イメージさせることで、信用したくなるという作用が無意識的に働きます。 いかに色鮮やかでくっきりとした印象をカタチにできるか、これが印象付けるポイントです VMDは手法ですので、その取り入れ方は人や会社それぞれ。脳タイプに分けてみるとこうなりました。 a.右脳派....イメージ先行型。ストーリーを語り「感じ」や雰囲気で人を引き寄せる→欧米に多い b.左脳派...モノ先行型。デリバリー時期から仮説を立て、予算と売り上げベースに順次プランニングを進める→日本に多い 欧米と日本でウィンドウディスプレイの特徴を比較しますよね。感覚的な話をすると... 欧米はストーリーテラーなんです。だから端から端まで作り込むし、ドラマティックに演出するのです。特にクリスマスはウィンドウに商品が入ってなくっても良い百貨店もあるくらい。 日本は侘び寂びの文化があるから、間を使うのがとにかくうまい。四季ごとに情緒があって、季節を表現するのもうまい。見せ方がピシーッとしていて緊張感がある。 VMDはシーズンに応じて、aとbのさじ加減を調整し、最適なプレゼンテーションを計画的に実行することで、売り場のパフォーマンスを最大限に機能させることです。 どちらの感覚も日頃から目にするもの、感じるもので常に鍛えておきたいところですね。 生活していて個人的に感じること、ニューヨークに住んでる日本人に聞いたことを書きました。 プラスチックバッグとペーパーバッグアメリカでは日用品などの買いものに行くと必ずビニール袋を二重にされます。もちろん破れを防ぐためですが、それでもパッケージの角が触れるだけで、すぐ裂けるほどヘナチョコです。 紙袋は持ち手をくっつけてるところが弱くてすぐに取れるし、雨が降ったらおしまいです。もちろん雨よけカバーなんていう親切なサービスありません。バッグが破れるたびに、激おこぷんぷん丸です! リサイクル先進国のパラドックス?と不思議に思って仕方がありません。エコバッグを持ち歩く人も増えましたが、それでも日本のようにビニール袋をストックしておいて、他のことに再利用(英語でRecycle)する人は少ないです。 日本の使い捨てバッグは捨てられません。 99¢ストアいわゆる100均です。 わたしはいつか、日本の100均グッズのポップアップストアをアメリカで開催してみたいです。一つ$5にしても売り切る自信があります。アメリカには無い、アイデアとクオリティが100均には詰まっているからです。 $8でテープが切れるチタンハサミを買いました。仕事がらよく使いますよ、でも約3ヶ月で使うたびにクリーニングが必要になるなんて...ちなみに日本で同じくらいの値段で4年前に入手した、フッ素加工のハサミは今だ現役バリバリです。 ちなみに多くの100均のお店のVMDは、まるでAmazonの「これにも注目」「チェックした商品の関連商品」を実態化したようなレイアウトになっていて頭が上がりません。 家具と家電のデザインアメリカのかっこいいとされているデザインはとにかくデカくて重くて収まらない!土地が広い地方はいいですよ、でもニューヨークには、小さなアパートや6畳〜8畳間くらいの狭い部屋も多いんです。 多機能な家具や、場所を取らない家電を探そうとすると一苦労します。 確かに小さくて軽いものもあるけれど、使えりゃいいというもんじゃ無いし... 日本のデザインは収まりよく工夫されているので、ニューヨークのタイトな空間にはぴったりなんです。 各メーカーのみなさん、ぜひニューヨークへ来てください。 プラスチックのパッケージ日本のプラスチックで出来たパッケージは象が踏んでも割れないでしょう。アメリカのは誰にも踏まれなくても勝手に割れています。 ボトルキャップなんかがその代表例です。 わたしはブロンドヘア〜なので、ブルーシャンプーという特殊なものをオーダーするのですが、きちんと梱包されていたにも関わらずキャップが割れて、青紫色のグロ美しい液体が箱の中に広がってたことがあります。ハチミツをオーダーした時もそんなことがありました。 だいたい商品を使いきる前にパッケージが壊れてしまうことが多いのです。中身やグラフィックデザインは唯一無二なのに、悲しいことに誰もそこはこだわってくれないんですね。 ポテチのバッグも、横に開かず、縦に裂けるから最後まで食べないといけなくなるんです! 日本のパッケージメーカー屋さん、どうか助けて下さい。 印刷最後になんと言っても悪質なのがこれ。
夏場なんかに新聞や雑誌を握りしめていると、手がインクに犯されます。その手でつい真新しい、白いドレスを捲し上げると....もうお分りですね。 読書好きのニューヨーカーのために、どうか指紋フリーな新聞と雑誌を作って下さい。 日本びいきな意見を避けるため、あえてランダムな友人、知人、知らない人に聞きました。 パッと出てくるベスト5
もうちょっと考えたら出てくるベスト5
日本かどうかは知らないけど有名なものベスト5
プロアーティストたちの常識ベスト5
|
中尾ユウコ青木チサトヴィジュアルデザイン/コンサルタント
2000年にオープンした3300坪の大型ライフスタイル提案型アパレルの立ち上げVMDメンバーとして出会う。その店舗専用のVMDマニュアル&システムを築きあげ、ヴィジュアル漬けの日々がスタート。 以降、究極のVMDを目指すべくそれぞれ修行の道へと撃進する。 2009年Yukoはニューヨークへ活動の場を移す。世界最古&最大の売り場面積を誇る、クリスマスで有名な百貨店のウィンドウチームに配属。作ったウィンドウ数知れず。(本当に数えれない...) 2010年Chisaは東京でスウェーデン発世界一の店舗数&売り上げを誇るあのアパレルでVMDとしてトレーナー、フラッグシップ店統括に就任。育てたスタッフと立ち上げたプラン数知れず。(計測不可能の域に達した) 数年後二人ともあっさり離職。同じところに居続けれないタイプ。 現在もVMDの領域を超えて、NYCと東京でクリエイティブなフリーランス生活を謳歌している。 Archive
7 月 2018
Category |