伝統工芸の後継者のクリエイティブユニット、GO ONをご存知の方は多いと思います。 2017年にはPanasonicとコラボレーションしてSalone Milano(ミラノサローネ)で行ったインスタレーションが賞を取り話題になっていました👏相当かっこいいのでぜひオフィシャルサイトでご覧下さい。 彼らに共通することは、伝統の枠にとらわれず、海外のアーティストやデザイナーとコラボレーションしたり、次々と革新的なチャレンジを続けていることです。
西陣織はファッションとインテリアへ、茶筒はスタイリッシュなテーブルウェアへ、金網はモダンなキッチングッズへ、焼き物は海外のデザインスタジオと組んで新しい感覚の陶器ブランドになるなど.... 伝統を見事なコンテンポラリーデザインに変身させて、海外マーケットにもうまくフィットしています。 そして、続けていることが重要なポイントなんですね🤓 最初のチャレンジでダメだったなら、あの手この手を使って探っていくうちに、バイヤーや消費者に名前や印象として覚えてもらえるようになります。特に展示会やポップアップイベントなんかは、出続けることが信用になるのです。 海外のマーケットへと飛躍するには最初の三年は赤字が通常だと言われています。例外的にポンっといく方法もありますが、アメリカに関しては莫大な資金投資が必要になるでしょう。 実はGO ONのメンバーの方お二人と面識があるのですが、NYNOWにJetroの枠で参加されていた時でもう五年以上前のこと。そしてその後も変化を続けたことで現在の世界的な成功に繋がっているのだと確信しています。 これは何もインターナショナルのブランドに限ったことではありません。 今や爆発的人気のSUPREMEですら、海外へと販路を広げ、目立った成功を遂げたのは10年ほど前から。創業は1994年から14年間は、NYのごく一部のスケーターキッズにカルト的人気だったのです。 辛抱強く地道なチャレンジを続けることが成功の鍵ですが、その先にはミリオン$$$に繋がるビジネスへと発展する可能性を秘めているのがアメリカのマーケットです。🥇 わたしたちは、たくさんの日本の伝統が、これからどんどん世界で共存出来るのを期待して、全力でサポート出来ることを願っています💪
1 コメント
日本の伝統技術や工芸品が海外マーケットへ進出する動きは今やますます重要になっています。 「手に職付けるんやで」 と昔はよく聞かされていましたが、今やデジタルとテクノロジーがものづくりを先行しています。 わたし(Yuko)の父は木造家屋の大工です。中卒で丁稚奉公し、20代で棟梁になり、建築家と喧嘩するタイプの典型的ガチ職人です。わたしは子供の頃から職人さんに囲まれて育ち、大学生になる頃までスーツを着た人と交流すら無かったほど😅 昔の大工さんは木を切って加工するところからが仕事でした。家は基礎からしっかりと、時間をかけて造り、屋根を施工するときには棟上げというセレモニーが近所の人を巻き込んで行われていたものです。それが風景となり、文化の一部となっていました。 時代が移りゆくに連れて、精度の高い機械と技術が入り、今や大工さん一年目でも感のいい人なら家が建てれるくらい技術が発達しています。他の業界でも同じ事か、テクノロジーが使えなければ廃業せざるを得ないという話は後を絶ちません。 日本の文化を創った先人の技術が消えていくのを間の当たりにするのは心が痛く、わたしとしても特別な思い入れがあります。 そこで今月は、V字復活を成し遂げた、または今も変化を遂げながら続いている老舗ブランドに焦点を当ててみました。 創業1907年 M. CROW M.CROWはオレゴン州の小さな街で創業したホームセンター。食料品、衣類、生活雑貨、金具や工具に到るまで販売していたので、開店してからずっと街の人の生活を支えてきました。2012年に閉業を強いられ、地元出身のインテリアデザイナー、Tyler HaysがCROW一家から買取り営業を再開しました。 2016年にオープンしたSohoのお店。ここがM.CROWの二店舗目です。 店内の最初の印象は、ギャラリーかショールームのよう。でもちょっと雰囲気がどちらとも違うんですね....それでもっと歩き進めると小部屋にユニークなお洋服や生活雑貨類もあったりして。 何よりも目を釘付けにしたのが、お店を構成するストラクチャーが全てオリジナルである事!床材、建材、ハンガーまで全て見た事ないものばかり。独特の雰囲気を醸し出しています。これはハマる❤️ どこを見ても何を見てもノスタルジックだけど新鮮で、こんなお店見た事ないんです✨ お店のお姉さんに、誰がお店とヴィジュアルをデザインしたのか尋ねると、 「Tyler Hays」 と一発回答してくれました。 Hays氏は、ハンドメイドの達人。5歳でミシンを覚え、9歳でゴーカートをエンジンから組み立ててしまいました。身の周りのものは全て自分で作らないと気が済まない彼のものづくりへの情熱は、ペインターや造形師としてのキャリアになります。1990年代にはオリジナル家具の工房と販売するBDDWを立ち上げ成功へと導きます。 SOHO店には幼かったHays氏の思い出が凝縮されています。子供の頃に手作りしたおもちゃがキットや商品となって販売されていたり、家具、什器、床材もドアの取っ手も全て、彼のデザイン工房で作られています。 多くの材料は、オレゴン州の地元や現在のBDDWの工房のあるPhiladelphiaとLostineから調達していて、そこに住む多くのスタッフの仕事と生活を支えています。
こんな風に、地元の家業を救っただけでなくコミュニティー全体をサポートし続けるHays氏のビジネスは、これから日本が海外へ進出する際のヒントとして生かせそうですね! 美容ライターやマニアじゃないフツーの人でも、インターネットのレビューから質の高い情報を得れるようになりました。近年では中国・韓国系モデルのトレンド効果もあり、憧れのアジア人肌(年齢を感じさせない)になるためのスキンケアブランドが注目されています。 アジア系美容はK-Beautyがリード スキンケア重視の韓国美容が一気にアメリカに出てきました。2015年のK-beatyの輸出はアメリカだけで159%アップ、日本円換算で、約230億円です。 以下がK-beautyがアメリカで注目されている事実の一例です。 1. LVMHがClio Cosmetics Co.,を買収(2016年) 2. マンハッタンにはNature RepublicやThe Face Shopが続出、フェイスマスクの人気拡大に貢献 3. NordstormがK-beautyポップアップを開催(リンク) 4. ロレアル、ユニリーバ、エスティローダーが韓国美容の企業に投資 5. セフォラではK-beautyの売り場を拡大 6. Targetが自社で韓国の美容キュレーターを獲得し、新商品開発を始めた これだけ顕著だと、どれだけの勢いか一目瞭然です。2017年は中国でのマーケットが縮小したのに対し、アメリカではまだまだ人気が続きそうです。 K-Beautyはアメリカのティーンからミレニアル女子にフィットしています。韓国の女の子たちのソーシャルメディア好き、YouTube好きが次々と新商品やチュートリアルをポストしたことがさらに加速させたよう。この世代が特に好きなのは、 Euromonitor Internatioanlは成功の秘密は以下の要素だと分析しています。 1. 可愛くて遊びのあるパッケージ 2. 楽しい香りとテクスチャー 3.パッケージに「アンチエイジング」などプラスアルファの効果が書かれている 4. トレンドの原材料を使ってる 5. アメリカでは聞き慣れない原材料を使っている(緑茶、竹エキス、火山島で取れた炭、カタツムリなど...) スキンケアに関して言えば、エキゾティック=オーガニックというイメージの方程式があるのでそれも加味したようです。 身近な友人はまだ先がけの頃に、庭でカタツムリの養殖を始めたほど🐌韓国美容技術を取り入れたMade in USAの製品がこれからもっと出てくるだろうと読んだのです。美容とは無縁の男性にまで浸透しています。 絶対イケる!日本美容のアメリカ進出 アジアの中でコスメティックのリーダーは日本だと言われているのに、アメリカには日本のコスメが無いのはなぜ!?😭 K-Beautyが10代後半〜37歳をターゲットにしているならば、日本の美容ブランドは40代以上といった位置づけになっています。というのも日本のブランドはSHISEIDOとSK-IIしかなく、後者はKate Blanchettをブランドアンバサダーにしていてるから分かりやすいんです。それにしても2ブランドしか無いって... 時々帰国した時は、いつも日本のコスメの種類と機能に驚きます。海外のラグジュアリーブランド並みのクオリティーでも、駅にあるお店でで2000円とかで買えちゃうんですから😍
パッケージは壊れないし印刷は消えないから、使い終わるまで見た目がキレイ✨ブランディングが徹底してるから、自分好みが見つけやすいんです。さらに美容器具の進化といったら異次元です...🙌 海外生活してる女性からすると、宝の山。 (ちなみに先日Panasonicのフットスパマシーンをわざわざ日本から取り寄せてしまったんだけど、大正解でした🙆🏼) 日本のメーカーがアメリカ向けに中堅価格ブランドを作って、売れないわけが無いと思うのです。 「整形しなくても肌が綺麗」 というのもJ-Beautyの売りになるはず。 さらにさらに...韓国はお手入れのステップがいっぱいあるのに対し、日本はもっとシンプル。忙しいニューヨーカーのライフスタイルにも合います。 高機能オールインワンゲルとか集めて「Beauty Jello Bar」(名前が思いつきませんでした)とかってポップアップやったら面白そう😆あとウェットタオルのサラサラシート系集めて「Multi function beauty tissue lab」(すみません、これも名前が...)とか?😚 抹茶やラーメンがアメリカにすっかり根付いたんだから、J-Beautyもしかり! 日本の美容メーカーの皆さんの進出と活躍を陰ながら応援していまーす✊🏻 Visual CollectiveのMarket weekが5月にも開催されます! 今年はICFFとNYCデザインウィークに乗っかるようです。ブレックファースト&カクテルパーティもあるみたいなので、この時期にNYにいらっしゃる方は登録してみては。 Market Week サイトによると、5月21日と22日別々の登録が必要です。 ちなみにイベントのタイトルは違うけど、内容は同じみたい。詳しくはこちら。 登録方法 1. 上のリンクから 5/21 参加者は"design:retil HONORS"からRegister here.をクリック 5/22 参加者は"New York Market Week"からRegister for the Conference Crawl here. をクリック 2. 必要事項を記入 3. "I plan to attend the Market Week Conference Crawl on Tuesday, May 22 (or 21). Click here to view the Conference Crawl Schedule"のところYesにチェックマーク 4. "Submit" (サイトの画面一番下)をクリック 5. 登録したemailにConfirmationが届きます。差出人はToni Ward。これが当日のレシートになります。 Market Weekとは...!? 毎年12月1週目に開催されるVisual MerchandiserやRetail関係者向けの新作発表イベントです。この時期Pave GalaではNYCのベストクリスマスウィンドウが発表されます。 マンハッタンの25th streetを中心に各マネキンメーカーや什器屋がショールームを一般公開し、5時からはパーティが始まります。 各百貨店関係者やイベントデザイナーなど、ディレクターやクリエイターが集まって来て、ショールームパーティをはしごします。 ここで名刺を交換したり、ただの打ち上げで行ったり、まあ楽しいです🎉 5月の開催は初めてなのと、ICFF関連で世界中からバイヤーが集まってくるので、どんな感じになるか楽しみですね🍸 ⬇️マップです。 先日ふたりでミーティングしてたところ、ふとした疑問が。 Chisato「 てかさー、VMDてうちら言わんよね」 Yuko 「言わんなあ」 Visual Merchandising/-er の略し方は団体によってそれぞれ。 アメリカではフツーに「Visual」と言います。 ちなみにYukoがいた某百貨店で、チームで働いてた時にもらった道具入れには「VM」とプリントされていました。 普段の会話からだとこんな感じです。 Aさん「Which department?」どこの部署? Bさん「Visual.」ヴィジュアル。 昔いた外資系の会社では「V」ブイッ...と呼ばれていました。他の外資では「VM」というとこもあるそうな。 さらにむかしいた日本のアパレルでは「VMD」または「ヴィジュアるーッ」るーは舌をまく感じで呼ばれてました。 正解はどれでしょう。 なんでもいいんじゃないですか...www VMDは手法ですので、その取り入れ方は人や会社それぞれ。脳タイプに分けてみるとこうなりました。 a.右脳派....イメージ先行型。ストーリーを語り「感じ」や雰囲気で人を引き寄せる→欧米に多い b.左脳派...モノ先行型。デリバリー時期から仮説を立て、予算と売り上げベースに順次プランニングを進める→日本に多い 欧米と日本でウィンドウディスプレイの特徴を比較しますよね。感覚的な話をすると... 欧米はストーリーテラーなんです。だから端から端まで作り込むし、ドラマティックに演出するのです。特にクリスマスはウィンドウに商品が入ってなくっても良い百貨店もあるくらい。 日本は侘び寂びの文化があるから、間を使うのがとにかくうまい。四季ごとに情緒があって、季節を表現するのもうまい。見せ方がピシーッとしていて緊張感がある。 VMDはシーズンに応じて、aとbのさじ加減を調整し、最適なプレゼンテーションを計画的に実行することで、売り場のパフォーマンスを最大限に機能させることです。 どちらの感覚も日頃から目にするもの、感じるもので常に鍛えておきたいところですね。 日本びいきな意見を避けるため、あえてランダムな友人、知人、知らない人に聞きました。 パッと出てくるベスト5
もうちょっと考えたら出てくるベスト5
日本かどうかは知らないけど有名なものベスト5
プロアーティストたちの常識ベスト5
|
中尾ユウコ青木チサトヴィジュアルデザイン/コンサルタント
2000年にオープンした3300坪の大型ライフスタイル提案型アパレルの立ち上げVMDメンバーとして出会う。その店舗専用のVMDマニュアル&システムを築きあげ、ヴィジュアル漬けの日々がスタート。 以降、究極のVMDを目指すべくそれぞれ修行の道へと撃進する。 2009年Yukoはニューヨークへ活動の場を移す。世界最古&最大の売り場面積を誇る、クリスマスで有名な百貨店のウィンドウチームに配属。作ったウィンドウ数知れず。(本当に数えれない...) 2010年Chisaは東京でスウェーデン発世界一の店舗数&売り上げを誇るあのアパレルでVMDとしてトレーナー、フラッグシップ店統括に就任。育てたスタッフと立ち上げたプラン数知れず。(計測不可能の域に達した) 数年後二人ともあっさり離職。同じところに居続けれないタイプ。 現在もVMDの領域を超えて、NYCと東京でクリエイティブなフリーランス生活を謳歌している。 Archive
7 月 2018
Category |